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2009年9月15日 (火)

「伊達娘恋緋鹿子」あらすじ

「火の見櫓の段」のみが上演されることが多いのですが、今回は「八百屋内の段」も久しぶりに上演されます。
   
伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)八巻。浄瑠璃。菅専助・二世松田和吉(松田ばくの改名?)・若竹笛躬の合作。角書は「起請方便品書置寿景品」。安永二年(一七七三)四月六日、大阪北堀江豊竹座初演。

【素材】
 西鶴の『好色五人女』などで著名な八百屋お七の事件を浄瑠璃化した先行作、『八百屋お七』(紀海音作)、その改作『潤色江戸紫』(延享元年(一七四四)四月大阪豊竹座初演。為永太郎兵衛ほか作)を、さらに改作したもの。

【あらすじ】
 近江国高島家の若殿左門之助は禁裏へ献上する天国(あまくに)の剣を紛失したため、詮議のために百日間の猶予が与えられた。そのお守役の安森源次兵衛は切腹したが、江戸にいる一子吉三郎といいなずけのお雛とが祝言することで、家を継げることになった。江戸吉祥院の寺小姓になっていた吉三郎は、火事で焼け出されて寺に預けられていた八百屋お七と恋仲であったが、お七は父が再建資金を借りた万屋武兵衛を婿に迎えなければならなかった。
 八百屋の新宅に武兵衛が婿入りする夜は、剣詮議の期限でもあった。吉三郎は左門之助切腹のお供をする覚悟をして、書置を残して去ったが、お七は、その剣を武兵衛が盗み持っていることを知った。吉三郎に届けようとするが、火事以後、夜は町木戸が締められて通行ができない。
 お七は処刑を覚悟で火の見櫓の半鐘を打ち、木戸を開かせた。左門之助は帰参が叶ったが、お七は鈴の森で火刑に処される。

【特色】
 従来の八百屋お七ものと相違し、お七の罪は放火ではなく虚偽の半鐘を打ったこととし、罪を軽くしていることで、文学的緊張を欠くものとなったとの批判があるが、お七がはしごをのぼる演出が生まれ、人形の見せ場として今日でも上演されることが多い。

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