2005年9月 5日 (月)

三宅周太郎『文楽の研究』岩波文庫版購入

【ひらめサイト】

 岩波文庫版、三宅周太郎『文楽の研究』をようやく購入しました。
 今回の岩波文庫版の解題によると、初版の『文楽之研究』(春陽堂、1930年)以後、創元選書版『改修 文楽の研究』(創元社、1940年)、創元選書版『新編 文楽の研究』(創元社、1947年)、創元文庫版『定本 文楽の研究』(創元社、1952年)とそのつど内容に変化がありましたが、角川文庫版『文楽の研究』(角川書店、1954年)は創元文庫の紙型を買い取ったものだそうです。
 岩波文庫版は角川文庫版を定本としていますから、わたしの持っている創元文庫版と内容的には同じものになります。紙質が悪く、活版のいささか読みにくい文字、いかにも当時の時代を反映している創元文庫に比して、、紙質、印刷ともずっと読みやすくなっています。さらに、新字新かな、さらに三業が何代目であるかを補うなど編集部の注が加えられているのが読む上で助けとなります。
 写真・図版は創元文庫版とほぼ同じですが、ちょっと違いがあります。おそらく角川文庫と同じなのでしょうが、春陽堂版は多数の写真があったよし、もう少し写真が欲しかったなと思います。
 最後に創元文庫版と岩波文庫版の違いを挙げておきます。

創元文庫写真と図版
口絵
1p写真:著者
2p写真:故吉田栄三、人形は「寺子屋」の松王
3p写真:女形の人形の独得な「片手の後むき」のきまり.人形遣いは吉田文五郎,人形は「先代萩」の政岡
4p図版:人形浄瑠璃創始期の舞台裏の絵
5-6p:写真人形の頭
本文中
p.16図版御霊時代文楽楽屋の図(大正10年前後の分)

岩波文庫写真と図版
本文中
p.18写真:大正15年焼失前の「御霊文楽座」(その外見)
p.19図版:御霊時代文楽楽屋の図--創元文庫と同じ
p.97写真:女形の人形の独得な「片手の後むき」のきまり--創元文庫と同じ
p.102写真:吉田栄三--創元文庫と同じ
p.126写真:人形の頭--創元文庫の2ページ分を1ページに

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004年11月 4日 (木)

文楽関係文献杉山其日庵著『浄瑠璃素人講釈(上)』

【ひらめサイト】

 杉山其日庵著 内山美樹子・桜井弘編『浄瑠璃素人講釈(上)』(岩波文庫)を購入し、わからないところは飛ばして通読しました。下巻が待ち遠しいところです。
 宣伝コピーによれば「竹本摂津大掾・三世竹本大隅太夫・名庭絃阿弥から聞いた話を元に,義太夫芸の「風」の追究を通じて浄瑠璃に古典芸術としての地位を確立させようとした書」とあります。「風」については難しくて理解がしにくいのですが、いろいろなエピソードが紹介されていて引き込まれました。
 早稲田大学の文学部演劇映像専修室「「風」研究の原点『浄瑠璃素人講釈』の解読」という2003年度のプロジェクトが早稲田大学のHPに紹介されていました。その成果も盛り込まれているとのことです。

 なお杉山其日庵(1864一1935)は本名茂丸で、岩波の宣伝文によれば「在野の国家主義者,人形浄瑠璃愛好家としても有名」となっています。インターネットで検索したところ、夢野久作の父としても有名なようです。

2004年11月04日

| | コメント (0) | トラックバック (0)