2006年9月22日 (金)

11時間の苦楽、江戸時代は12時間

【ひらめサイト】

 8月の6日、大阪での文楽は、2部と3部、広島に二泊し、東京へは文楽が跳ねた後夜行バス、という私の年齢にとってはきつい日程の途中でした。
 荷物をバスターミナルのロッカーに預けそこねて、ずっと大きな荷物をかかえて移動する羽目となりました。そのため、麻生深雪さん、jazzさんからお勧めいただいたにもかかわらず、文楽舞台のゆかりを訪ねることもなく、また久しぶりに大阪の味を楽しむこともなく、大阪を後にしました。

 初めての文楽劇場、いかにも大阪らしい夏の文楽公演について書き込もうと思いながらも、諸事取り紛れているうちに、東京公演となっていました。
 季節もようやく秋らしくなり、諸サイトにあふれる書き込みなどを読んでみたところでは、明日の朝から夜までの文楽は、楽しみとなるようです(お彼岸の中日ですが墓参りは翌日に譲って)。11時から9時ということはいままで何度かありましたが、今回は最長でしょうか。その上休憩時間が短いのですね。いささか苦しくなりそうです。

 たまたま岡本綺堂の「半七」シリーズを8月から久しぶりに読み始めています。「勘平の死」は『忠臣蔵』の芝居に想をえていますが、半七のことばのところどころには、芝居に由来することがらが出てくることにあらためて気付いたりしました。半七の合間に、綺堂の『風俗江戸物語』を読んでいたところ、「芝居」の項に

「芝居の開くのは朝六つ〔午前六時〕で、果てるのが夕六つ(午後六時)[…]時によると五つ(午後八時)頃」

という記述がありました。普通で12時間ですね。しかも座る場所はずいぶん狭かったようです。その上、山の手あたりからだと、七つ〔午前四時〕起きが必要だったといいます。翌日も疲れが回復しなかったことが多かったようです。
 江戸時代に較べれば(大阪から駆けつけるみなさんと較べても)、今の世の中東京に近在する人間は、11時間の楽の中の苦は、苦とするほどのことではないのかもしれません。

2006年 9月22日(金)

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2006年6月 5日 (月)

けいはんな線開業記念 文楽1000人が感嘆

【ひらめサイト】

嶋大夫さんと勘十郎さんらが、「義経千本桜」、「壺坂観音霊験記」のさわりを上演したそうです。
こういった機会が身近にあるから関西が羨ましい。

けいはんな線開業記念 文楽1000人が感嘆 : ニュース : 文楽への招待 : 文化 伝統 : 人遊食 : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/bunraku/news/bn60601a.htm

6月 5日(月)

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2006年4月19日 (水)

2006年5月天王寺五重塔広場前の文楽、羨ましい

【ひらめサイト】

NPO文楽に次の紹介がありました。(案内チラシの画像有り)
「5月1日 義経千本桜 in 四天王寺
幻想的な四天王寺のステージに吉野山に咲く満開の桜の中、静御前と忠信のそれぞれの思いが美しくも切なく感じられることでしょう。ぜひご参加ください。」

 夜7時からの「花と歌」という催しの第二部が文楽で「道行初音旅の段」となっています。五重塔広場前の初夏の宵、文楽と雰囲気があいそうで羨ましい。
 静御前を呂勢大夫、佐藤忠信(源九郎狐)を咲甫大夫のお二人がかたり、人形はそれぞれ勘十郎、玉女のお二人です。

NPO文楽
http://www17.ocn.ne.jp/~bunraku/index.html

2006年4月19日(水)

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2006年2月24日 (金)

文楽チケットの入手法(続)

 追加すべき点があることに気付きました。これらもあまり安くはないようです。
 先ほど紹介した、譲る情報が金額面ではいちばんよさそうですね。予定を立てにくいですが。


1)大阪の公演
 空席があったりして、東京よりずっと取りやすいそうです。あちらに用事がある時にはよいかも。

2)幕見
 歌舞伎と同様に幕見というのがあってほんの一部だけを見るのですが、これは安いです。
 ただ、ベテラン向きで初心者にはお勧めできません。当日券のみのようです。

 例えば11月大阪公演(*は切場)
  第1部
  大 序 足利館大広間の段/同 奥御殿の段
  二段目 諏訪明神百度石の段
10:45~12:25 1000円
  三段目 桔梗原の段
 12:55~13:40  500円
    景勝下駄の段/勘助住家の段
*13:50~15:50 1500円
  第2部
  二段目 信玄館の段/村上義清上使の段/勝頼切腹の段
*16:30-17:45 1000円
  四段目 道行似合の女夫丸/和田別所化性屋敷の段
 18:15~19:11  500円
    謙信館の段/十種香の段/奥庭狐火の段
*19:21~20:57 1500円

2)地方公演
 自治体の援助があったりして、大阪・京都の公演より安い場合があります。ただ安い場合は出演者の顔ぶれが多少落ちるようです。

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文楽チケットの入手法

【文楽仲間へのメール】

普通の入手方法についてまとめて見ました。

 公演情報と発売情報は独立行政法人 日本芸術文化振興会のページをチェックしてください。
http://www.ntj.jac.go.jp/

1)インターネットチケット予約
 「このサイトはe+(イープラス)の協力を得て、国立劇場(東京)・国立文楽劇場(大阪)のチケットを販売しています。ご予約の前にe+(イープラス)会員へのご登録をお願いいたします。」
 他の発売日より先行して発売されますが、申込みが多い場合は抽選です。手数料がかかります。
 上記日本芸術文化振興会のページに案内があります。
 
2)校倉会員
 詳しくは知りませんが、比較的取りやすく多少安くなるようです。行く回数が義務づけられているのかも。

3)国立劇場チケットセンター電話予約
公演の前月上旬
受付時間 10:00~17:00

 これで入手することはかなり厳しいです。「回線が混み合っている」とか、話し中が多く、昼近くになってようやくつながった時には売切れていることが多いです。
 早くつながれば何枚でもいい席がとれます。
 上記日本芸術文化振興会のページに案内があります。

4)インターネットチケット
ぴあとe+が扱っています。先着順で、これもあっというまになくなります。手数料がかかります。
 上記日本芸術文化振興会のページに案内があります。

5)チケットを入手した方で都合が悪くなった方からの「譲」情報がときどきあります。都合が合わなければだめですが、公演日に近くなると安く入手できることもありますので、チェックする手があります。

http://6009.teacup.com/rosettie/bbs

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2006年2月21日 (火)

ルネ様 拍手はいかがでしたか

【錦糸サイト ミセス・シャーロキアンさん】

今、帰ってきたばかりです。 ..

【前略】住太夫さんが孫衛門で笑われたとき、その情に泣けてしまいました。でも今日はその場面で拍手も何もなくあれっと思っているうちに話は進んでしまい、一人でもいいから拍手すればよかったかとまだ悔やんでいます。皆様、そういう時どうなさるのでしょう?気持ちとしては「すみさま!」と掛け声を掛けたい気持ちでは有りましたが・・・

2006/02/15(水) 22:44

【同 ルネさん】

朝日新聞劇評

【前略】

さてさて、わたしは明日、二部三部通しで行ってきます。
感動したときは迷わず拍手をしたい!と思っているのですが、どうなるでしょうか。


2006/02/18(土) 20:55

ミセス・シャーロキアン様、ツツドリ様、そしてルネ様

拍手を誰かしてくれないかな、誰もしないのでまずいかなと思いつつ、おずおずと小さく拍手するけれどついてくる人がいないので、拍手をとめてしまう。
こんな経験って結構あります。

ルネ様
日曜日の拍手はいかがでしたか。

千秋楽の前日行きますので、一緒に行く人と示し合わせて複数で拍手してみましょうかね。

2006/02/21(火)

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2005年9月 8日 (木)

2005年9月メトロカードは安部保名

【ひらめサイト】

 関東私鉄共通パスネットの東京メトロ版SFカード、9月発売の「日本伝統芸能-BUNRAKU⑧」は芦屋道満大内鑑から安倍保名でした。
 いつもは朝の通勤時、降車駅のポスターで発売を知るのですが、今回掲示がなく、9月1日発売だったなと、あわてて今朝購入してきました。
 今回の東京公演、保名は玉女さんと玉男さんが遣うとのことですが、どちらに似ているかな、などと。
 カードの映像は次のURLから該当カードを選んでください。

http://www.tokyometro.jp/card/new/new.html

 ネット上では、(前略)「それまで一人遣いであった人形を初めて三人で遣う技法が誕生したといわれる記念すべき作品」と説明があるのに、カードのセットケースには演目名ししか記載されていないのが残念。

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2005年8月14日 (日)

安藤鶴夫氏

【ひらめサイト 麻生深雪さん】投稿日: 8月12日(金)16時01分21秒
一言ばかり
 以良香さま

 アンツルさんのお父様、確か大夫でいらしたと記憶しているのですが……。

麻生深雪様
 安藤鶴夫氏について、ご指摘の通りのようです。先にご紹介した千夜千冊には

 「父親の鶴吉が義太夫語りの八代目竹本都太夫である。文楽に詳しいなんていうものではない。太棹のオクリを波枕に聞いて育った。」

とあります。千夜千冊510夜(松岡氏のISIS立紙篇-Interactive System of Inter Scoresから千夜千冊に入れます。
http://www.isis.ne.jp/top.html

なお千夜千冊には
0826 『頭巾かぶって五十年』吉田簑助
0301『一の糸』有吉佐和子
も含まれています。

8月14日(日)

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2005年8月11日 (木)

安藤鶴夫に挑んでみます

【ひらめサイト 麻生深雪さん】
夏果つる いざ一献を 管の君 投稿日: 8月10日(水)21時24分52秒


【前略】 以良香さま。
 何か文楽ほどしばしば「危機だ、危機だ」と言い立てられる芸能はないように思います。
 保存・継承すべき伝統芸術という面と客・そこからの収益によって成り立つ舞台興行という面の二つの兼合いの問題が大きいのでしょうが。新しい客層開拓にばかり力を入れての妥協も厭われますし、さりとて贔屓ばかりを対象に「分かる人にだけ来てもらえばよい」も好ましくありません。
 分裂時代のことどもは、山川静夫さんの「綱大夫四季」、小説ながら瀬戸内晴美さんの「恋川」、有吉佐和子さんの「人形浄瑠璃」などでも拝しますが、皆様本当によう力を尽くされたことと。
 そのよさ、おもしろさをでき得る限り伝えると同時に、激励、ときには叱咤をも交えて舞台とかかわってゆくのが、「人を生きさせて帰らせる」芸能の贔屓が為せることかとも思われます。

 住大夫師匠のインタビューを読んでの私の書き込み、読み返してみると最後の段落がわかりにくく冷汗ものですが、言おうと思ったことを汲み取っていただきありがとうございます。

 インタビューに終戦直後の様子がありますが、さらに昔の様子を三宅周太郎『文楽の研究 正』)から抜き書きしてみます。今もある部分共通しているところがあるのだと思いますが。

 「大序時代はすべて太夫三味線とも無給ださうだ。それで生活費はいる。座員としての負担はかゝる。故に、文楽の大序には入りながら、続々と落伍者を出すのは寧ろ当然のやうな気がする。/[中略]文楽は堕落した。安逸に流れてゐるの声は屡聞く。今はこのような大序の制度はなくなり、大序の人々も減少しはしたが、兎に角かうして昔同様な生活に耐へてゐる人々はゐるにはゐたのだ。/「中略」嘗て文楽にゐた或る太夫はしみじみ云った。『あすこだけは世の中を諦めてしまはねばゐられません。』」

夏休みは汗をかく時?

 『文楽の研究』を読み直し終えたので古書店を探して、安藤鶴夫他『文楽』(日本の伝統③、 昭和42年淡交新社刊)を購入しました。松岡正剛の千夜千冊『文楽 芸と人』(1980年、朝日選書)で安鶴氏と文楽の関わりを読んでいましたし、写真も多いので気楽に買いました。あらためてネットで松岡氏の文章を読んだところ、

「本書【『文楽 芸と人』】は読むだけで汗びっしょりである。/選書に入っているからといって侮れない。ページ2段組で分量も多いのだが、言葉のいちいちが芸談だから、一言も逃せない。気を許せない。」

とあります。購入したものと一部同じ文章が収録されているようです。
 ちょうど夏休み、汗をかいてみます。

2005年8月11日(木)

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2005年8月 9日 (火)

1950年代の文楽の危機

【ひらめサイト あやりんさん】
良かったですね。 投稿日: 8月 6日(土)10時35分13秒
【前略】
そうそう、日経NET関西に住大夫さんのインタビューが載っていました。
http://www.nikkei.co.jp/kansai/history/27973-frame.html

あやりんさま
 日経NET関西の住大夫師匠のインタビューご紹介有難うございました。

 三宅周太郎著『文楽の研究』の復活を機に、昔購入した創元文庫版(正・続とも1951年刊)を先月読み返し、ついで岩波書店編集部編『文楽』(岩波写真文庫、1951年刊)も読むというか、写真をちょうと見直し終わったところでした。
 いずれも、インタビューに出てくる「三和会」と「因会」への分裂時代に出版されたものです。
 インタビューでは、1963年に二つの流れが合同するとともに国による保護が開始され、それによって生まれた「『恵まれ過ぎた環境』に、住大夫は危機感を抱く」とあります。それはともあれ、分裂が終わった時の「地獄から極楽へ行く気分」の背景が上記の書物からは読み取れます。
 後者には次のようにあります。

 「文楽は現在危機に瀕してゐる。それはその楽屋の写真を見ても分かる。小屋の前に集まった見物人の写真を見ても分かる。」(小宮豊隆)
 「最新の文楽座の番付、これをみても往年の文楽とくらべられない寂しさが漂っている。若・住・伊達太夫、三味線綱造・喜左衛門、人形遣い紋十郎・辰五郎などの名がみえないのは、別れて自主興業を演っているためである。」(吉永孝雄)

とあります。小宮豊隆の文章は、「然しこれほど驚嘆すべき技術…は、あらゆる方法を講じて、さう易々とは滅ぼしたくない。この『文楽』もその試みの一つである。」と結んでいます。
 「あらゆる方法を講じて」きている文楽の舞台は滅びることはないでしょうが、住師匠の「興行価値のあるものとして続けられるかが問題」との言葉が頭の中に渦となってしばらくは残るでしょう。

2005年8月 9日(火)

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